カール(Gustav von Kahr 1861-1934)
バイエルンのワイセンブルグで裁判所判事の子弟として生まれる。ミュンヘン大学で法律を学び、ミュンヘン管区の司法官吏となる。
その後バイエルン王国内務省に務め、大戦期間中はオバーバイエルン州の行政長官だった。
典型的なバイエルンの親子二代にわたる内務官僚で、当時帝国の行政官吏が厳しく批判されているおり、
国民には人気のない経歴だった。
同じくこの時ヒトラーと対立したロッソウは、軍人だがその後ヒトラーと調子をあわせている。
またカールは州民にも嫌われていた。バイエルンの首相に2回就任した。
バイエルン分離主義者でウィッテルスバッハ家の復辟を主張した。バイエルン人民党の支持はあったが政党政治家ではない。
長いナイフの夜事件(レーム粛清事件)の時何者かに暗殺され遺体が沼に放置されているのが発見された。
>>258
アデナウアーもそうだが、司法官から出発して、畑違いの内務省官僚、政治家って経歴に違和感を感じる。
日本でも、鈴木喜三郎、平沼騏一郎の例があるにはあるが、あまりメジャーではない
向うの司法官と日本では、戦前からタイプが違ったのかな?
ドイツでは、フランスほど行政官僚優位じゃなかったのかも
ドイツ人(特にプロイセン人か)って無意味に法学者っぽいの多いよなー。
カントとかリストとかね。
SSの法学博士と医学博士の多さは笑える。
半官半民の天下り法人みたいなところに勤務していたけど
ヒンデンブルクが職権乱用したせいで政治が混乱した
大統領にした国民にも責任が。。w
有能ではあったが策士策に溺れるを地で行ってしまったのか?
あるいは時代の流れが彼を追い越したのか?
シュライヒャーは陰から他人を操るのが本領。
自分が矢面に立ったら他人が被って来た悪評に自ら晒されて、ユンカーの怒りを買う政策に手を出し失脚。
或る意味ヴァイマール時代の小沢一郎。
あの当時の状況じゃ右翼か左翼の、声のでかい連中のうちどっちかを政権に取り込まないと、
どんな政権作っても持たないよ。
まあ第一次大戦敗戦とヴェルサイユ条約の賠償とインフレ更には世界大恐慌でもうドイツは発展不可能将来性真っ暗だからな。
20年代ではフランス、イギリスの方が繁栄してたし。
ドイツはいつごろになったら第一次大戦前みたいな繁栄できそうなんだ。
まさか戦後東西分裂の大きい代償とハンデ背負った西ドイツ時代の1950~1973石油ショックまでの短期間だけかドイツ終わった滅亡だ。
共産党の対局はぽっと出のナチスごときではなく
国家人民党ではないか。
ドイツも日本もまだまだましな方だろ。
ドイツ人の強みといえば、
ドイツ以外に欧州にドイツ語話す国や地域の存在
南北新大陸のドイツ系移民の存在
比較的英語の学習が容易なことや、兄弟言語オランダ語の存在
以上から、専門技術のある者は国外に出て働きやすい
こんなところかな?
EU市民ということで、欧州じゃ圏外からの移民よりも、参政権などで立場強いし、
いまや隣国に仮想敵国も存在しない。
今度の金融恐慌にしても、
それこそドイツ的に堅実に、節約して蓄財、黄金か優良株でも蓄えておいた人はなんとかなるでしょ
第一次大戦前みたいな繁栄でドイツが発展する事は絶望的だと。
ほんとに街頭で政治勢力がガチンコ殴り合いしてた時代(相対的安定期以前)は
NSDAPの活動は南ドイツにほぼ限定されていた。
そして、北ドイツに活動圏を広げる頃には、彼らは合法路線へシフトしていた。
1920年代前半のKPDに対抗できる唯一の政治団体がNSDAP、というのは明らかにおかしい。
対抗していたのはSPD、DZP、DVP、DDP…ようするに連立政権に携わった諸々の政党だ。
NSDAPはバイエルンを地盤にしてたから全国的には「唯一」でないのは認める。
ただ最終的に保守勢力が頼れたのは何処の党だかってこともある。
SAには転向共産党員も多かったしね。
共産党が社会民主党を「社会ファシズム論」によって敵と見做したのは幸か不幸か。
共通してるのは政権を握る為ナチスを利用し政権内部で彼らを封じ込められるという認識があった事
今からだったら何でも言えるけど・・・
ナチスの組織力は凄いよね
第二次大戦末期には、すっかり国家機関の方が党組織の付属品
あんなことできたのソ連共産党、中国共産党くらいだよ
戦後の東欧のソ連衛星国では、官僚機構の上に党が乗っかっていただけ
ソ連も中国も、官僚機構に乗っかってるだけだろ。
つか、官僚機構と党組織が一体化したというか。
ムッソリーニは実際罷免されてるし、スターリンも党中央委員会が要求すれば罷免され得た。
ところがナチ体制では何処にも「NSDAPの指導者(フューラー)を罷免する手続き」が存在しなかった。
反ナチの連中が「ヒトラー暗殺」に拘ったのはそのせいなんだよね。
無冠の帝王という点で、一時期の薩摩での西郷隆盛のようなものか
カダフィはリビアの大名連合のトップ。源頼朝みたいなもん。
「大佐」ってのはもう形式だけの肩書きでしょ。
ホーエンツォレルン家が戦時中ヒトラーに肩入れしたのが原因か
WW2後のこと?
そりゃ、プロイセンの故地のケーニヒスベルクが失われちゃったからでは?
WWⅡでプロイセンは半分なくなっちゃったからねえ。
ヴァイマール時代からナチ時代まではプロイセン政府ってのがあったし。
因みに旧皇帝家でナチに一番近かったのはアウグスト・ヴィルヘルム(通称アウヴィ公)だけど、絶大な影響力ってわけでもなかった。
むしろ政権を握るまで旧帝政派を取り込む道具にして、ナチ支配が始まったら放っぽらかしな感じ。
要するにプロイセンが消滅したのは単純にその領域がポーランドとソ連の領土になっちまったから。
政治的理由だろ
残存部分でも2/5ぐらい有りそうだし・・・
占領政策で4ヶ国が一致したのはこれぐらいだった
特にフランス
他の3カ国は、二度の大戦でだろうけど
しかし反対が多く立ち消え
妥協策として中央政府の機能強化(軍事外交の専断権、一部の直接税の国庫への移管、プロイセンのライヒスラート議席割り当てを政府と地方機関に分割etc)
共和国全期を通じて大きいゆえの弊害は無かった(むしろバイエルンが問題)
未然にスパルタクス団の蜂起を叩き潰したベルリンの連中よりもバイエルン・レーテに一度支配されて痛い目を見たミュンヘンの方が熱烈な反共に走ったんだろう。
ヒトラーが目障りだと感じていた最大の勢力が「王政復古派」ってのが何とも。
ヒトラー内閣成立時に国会議長を兼ねたまま無任所相として入閣したゲーリングが
プロイセン内相に就任し反対派(左右は問わず)排除に果たした役割は大きい
なんで州レベルでの王政復古をしなかったんだ?
ゲルマン民族主義者と王党派って一緒なのか?
カール総監は、ヒトラーと対立していたな
法的には統一まで続いた
その後合併案が出て住民投票にかけられたが
ブランデンブルグ州住民の反対多数で否決(ちょっと不思議だが旧西ドイツ政治家にひねられてるベルリンに対する反感か?)
フォン・カールが
正確には
大ドイツ主義者vsバイエルン独立派
そこでヒトラーが考案したのが「バイエルン高官とベルリンの有力者による共同統治体制」って荒業。
ヒトラー自身は大ドイツ派だったがバイエルンの王党派等の協力なしにクーデターは成功しない。
それでバイエルン高官を丸め込み将来王政復古もあり得るかのような態度を取った。
もしビヤホール・プッチが成功してたら中央政府を握ったヒトラーによってバイエルン王党派は粛清対象になっただろう。
「長いナイフの夜」みたいに(実際v.カールは殺されてる)。
ゼークトが中央の軍を動かしてオデオン広場以上の流血の惨事で終わりだと思うよ
ゼークトはどうだろうね。
バイエルンのロッソウが面従腹背してるのは面白くなかっただろうけど、カップ一派のベルリン占領を傍観してたからなあ。
彼としては国防軍の伝統を冒さない限り「政治不関与」って選択肢もあったかも。
ゼークトって何考えてるかいまいち分かんない人物なんだよね。
あれを表立って鎮圧したらホームグラウンドたる伝統的保守派からは
敵視されるであろうし、自身の評判にも傷が付く。だからといって
カップ一派はあまりに無謀で先の見込みがないのは分かる。
(海軍はもっと馬鹿だったから踊っちゃったけど)
彼の立場からすると割と無難な対応だと思う。
ゼークトさんは軍の権益を如何に守り、拡大して真の君主国家に備えるか
ってことと、あとは精々が自身の栄達しか考えてないと思う。
バイエルン駐留師団の中央への統制の復帰(簡単に成就)
これだけで軍、バイエルン政府の支持を失ったヒトラーのプッチは命運が尽きた(中央に支持者がいない)
彼自身はこの状勢を利用したかったも知れないがそこまでの政治力は無かった
治安関係(警察)のポストをさすがにパーペン、フーゲンベルクといえども簡単に譲るとは思えないが
どういう駆け引きが有ったんだろう?
既にプロイセン内相がゲーリングじゃなかったっけ?
「アカを潰すには我々に権限を与えてくれ」って話つけたんじゃないの?
最初に入閣したナチ党員はヒトラー(首相)、フリック(内相)、ゲーリング(無任所相)の三名だけ、実質的にナチ党は内務省しか押さえてない。
これが曲者で、補助警官としてSAの連中が内務省公認で暴れ回ったんだよね。
更に「長いナイフの夜」でそのSAさえ抹殺して見せたナチ党新指導部に正面から抗議出来る硬骨漢なんていなかった。
ヒンデンブルクは間もなく死去、後任の大統領は選出されずヒトラーが大統領と首相の権限を兼務することになった。
この間、行動力のある反ナチ派は国外に逃亡、そうでない連中は国民のヒトラー崇拝に為す術もなく飲み込まれたってとこだろ。
結局当時の政界(日本で言えば永田町)の環境にどっぷり浸かってた連中には大衆運動から成り上がったナチ党を御する能力なんて最初からなかったんじゃないかね。