光秀「嬉しくないの?」
母親「今のお前は、人を殺して功を立てることしか頭にないみたい。昔はそうじゃなかった」
母親「正気に戻っておくれ」
光秀「な、何言ってるんだ! そういう時代だろ!」
光秀「馬鹿なことを言うな!」
ニュース
光秀「…あれからしばらく会ってないな」
光秀「でも俺は悪くないぞ…」
信長「おーいハゲ」
光秀「は、はい! 信長様!」
信長「不仲の武将に身内を人質に送ることになったわ」
信長「お前のババア貸してくれやwww」
光秀「えっ…」
光秀「それは…その…」
信長「あ?言いたいことあんの?逆らったらどうなるかわかってんの?」
光秀「あの、安全なのですよね?」
信長「当たり前だろ。腐ってもお前、俺の重鎮よ?」
信長「今、あそことこれ以上やりやってる余裕ないんだわ」
信長「人質出さないとあいつも俺も共倒れなの、わかる?」
光秀「は、はい、わかりました…」
光秀「あの、母様…」
母親「……」
母親「母親まで戦争の道具にするようになったのね」ハァ
光秀「し、仕方ないことなのですこれは!」
光秀「黙って人質に行ってください! 信長様のために必要なのです!」
母親「…」
信長「家臣の母親なんぞで安心しててワロタwwww」
信長「一気に攻め滅ぼせたわwww」
光秀「…はい?」
信長「お前の母ちゃん役に立ったぜwww」
光秀「どうして…? の、信長様、嘘ですよね?」
信長「はいはい、わかってるわかってる」
信長「功労者のハゲ君は僕ちんのナンバー2にしてあげますよ」ポン
光秀「あ…」
光秀(人殺しの事しか考えてない、醜い顔…)
母親『今のお前は、人を殺して功を立てることしか頭にないみたい』
光秀(母上…私は、正気でなかった…)ジワッ
信長「泣くほど嬉しいかwwwこれでワシ的には猿の上になったぞwww」ポンッ
秀吉「光秀…しっかりしろよ」
光秀「…ありがとう」
秀吉「……」
秀吉「殿さ、殺さねぇか?」
秀吉「あいつはもう駄目だ」
光秀「なっ…!」
光秀「そんな、そんなこと…」
秀吉「策がある」
秀吉「この寺に滞在している間、信長の守りがお前しかいなくなる」
秀吉「お前にしかやれないんだ」
秀吉「あの魔王に全国を取らせちゃいけねぇ」
光秀「でも、そんなことしたら、その後…」
秀吉「…どうにか、お前が天下を取れるようにお膳立てしてみせる」
秀吉「ちっと苦労するが、不可能じゃない…」
光秀「……」
光秀「…いや、いい」
光秀「あいつを殺して、終わりにする」
秀吉「なっ!」
光秀「天下はお前が取れ。俺はもう、ここまででいい」
秀吉「しょっ、正気か!」
光秀「…もう、いいんだ。やれ戦いだの、やれ人質だの、もう、疲れた…」
秀吉「……光秀」
秀吉「…それなら、それで策がある。聞け」
光秀「えっ」
信長「うぐっ! 寺に火が!」
光秀「…貴方も昔、寺を焼いて坊主を殺してましたよね?」
信長「カハハハ! 祟りだとでも!」
光秀「自分の行いが返ってきたんです。わかりますか?」ジャキン
信長「馬鹿ハゲがぁ!」
信長「すぐ別の家臣に殺されるだろうに、そんなにたかだか数日の天下が欲しかったか!」
信長「脳味噌の皴までハゲよのう!」
光秀「…本当に、戦のことしか頭になかったんですね」
信長「もはやこれまでよ…」
信長「この第六天魔王信長、男らしく死んでやろうではないか!」ジャキッ
光秀「!」
信長「ハゲェ…少し先に、地獄で待ってるぞ」ニィ
ズシュッ
信長「くく…戦人の最後は、腹切りよのう…」ガクッ
光秀「……」
光秀「本当に貴方は、最期まで…」
彼には偉大な歴史小説家になれる素質があるかも
後世に残るとか胸熱やな
光秀「…終わった、か」
秀吉「よう、光秀」
光秀「さすが、お帰りが早いですね」
秀吉「しくじるわけにはいかんからな」
秀吉「農民を買収して証人を用意してある。お前の死体の代わりも既にある」
秀吉「遠くへ逃げろよ」
光秀「…ありがとうございます」
驚きやわ
秀吉「苦労しないように金を…」
光秀「結構です。では、さようなら。もう会うことはないでしょう」
光秀「ありがとうございました、秀吉さん」タッ
秀吉「……」
秀吉「おいっ、これからどうするんだ!」
光秀「…出家して、静かに母を弔おうかと」
秀吉「そうか…天下人になるかもしれんかった男が、無一文で出家か…」
秀吉「そうだ! 戒名は天海ってどうだ! 海はお前の出身地から…天は、天国の母親に少しでも近づけるように、だ」
光秀「……」
光秀「…いい名前です。使わせていただきます」ニコッ
光秀「貴方は人を喜ばせるのが本当に上手い」
完
それこそ母親でも人質に出さなきゃ乗ってくれないわ
秀吉がそそのかした黒幕やろ騙されんぞ
ワイはこの説や
朝鮮や明まで攻めようなんて考える奴やからなぁ
普通は天下統一でゲームクリアやで
文章力が高ければもっと良くなるのにもったいない
秀吉が察知してたかは置いといて
パワハラしまくってたらしいで
どっかで人質で殺されるんやっけ
江戸時代の創作エピや