中国史総合

【中国史】歴代中華王朝が皇帝の存在を必要とし、武官よりも文官を重んじた理由とは?

2022年5月16日

1: 名無し 2001/07/06(金) 23:19
「中国の歴史が皇帝の存在を必要とした理由」
なぜなんですか?実はこの問題僕の大学の「東洋の歴史」という授業の
期末レポートの問題なんです。図書館でも調べたんですが答えがみつか
らなくて・・・。知ってる方がいたらぜひ教えてください。お願いします。

ニュース


4: 名無し 2001/07/06(金) 23:24
1です。もう一つ教えてもらいたいことがありまして・・・。「中国の歴史が
武官よりも文官を重んじた理由」です。二つとも時代は12世紀くらいの話だと
思います。教授は何も言ってなかったけど授業でやってたのがそのくらいの
時代だったから。この問題、授業となんら内容が関係ないんだよなぁ。

 

5: 名無し 2001/07/06(金) 23:30

それは宋代以降の話では?
五代十国時代の軍閥抗争に懲りたため
徹底的にシビリアンコントロールを強化したからとか。
が、それが裏目に出て
対外戦争では負けっぱなし。

岳飛も、日本のような武家社会ならならあんな死に方は
しなかっただろう。

 

6: 名無し 2001/07/06(金) 23:54
なんかすごいレポートの問題だね。
「歴史が~を必要とした」とか、歴史を専門に研究している人が出す設問とは思えない。
まともな人ほど答えられない問いだから、かわいそうとしかいいようがない。

 

8: 名無し 2001/07/07(土) 00:36
そんなしょうもないテーマの課題出すような教官の単位は
落としても構わんのとちゃう。

 

7: 名無し 2001/07/07(土) 00:21

>1
>「中国の歴史が武官よりも文官を重んじた理由」

儒教の影響じゃないの?
儒教は、肉体労働を蔑視する傾向があるし。

 

9: 名無し 2001/07/07(土) 00:36
中国の歴史っていつの歴史の話よ?

 

11: 名無し 2001/07/07(土) 00:53
>>6
ひどい問題なんですかね?まあ僕は自分で答えが分からないくらいだから
問題の質がわかるわけないんですけど。この教授は文学部の先生で科挙について
研究している人らしい。僕の学部は商学部だから先生まともに教える気なしか。
>>8
落としたら即死亡って授業じゃないんで単位来なくても
困らないと言えば困らないんですが・・・。一応1年だしフル単を
狙ってるんで。(多分無理だと思うけど)
>>9
教授は何も言ってくれませんでした。最悪です。

 

13: 名無し 2001/07/07(土) 01:34
>>11
歴史勉強していれば、マルクス主義でもなければ、
歴史が~を必要としていたとか、~は必然だったとか、もし~なら~だったとか、
そういう物言いは一発でドキュソとわかるからふつうしないもの。
商学部だからってなめられてるんだよ。ほんと、同情する。
単位のためにレポート書くとすれば、宋代における独裁君主制の性質あたりを書いてお茶濁しとけば?
これだったら本もたくさん出てるし。

 

10: 名無し 2001/07/07(土) 00:44

「中国が皇帝を必要としたどうかはさておき、」

で始めて全然関係ない話題に振っちまえ(ワラ

 

19: 名無し 2001/07/07(土) 07:53
問題を「中国の社会が」または「中国史の舞台となった地理的環境が」「皇帝」という型式の権力形態を生み出した理由」と勝手に書き換えて回答したら。

 

20: 名無し 2001/07/07(土) 08:57
>>19
うん、それなら単位は取れそうだね。

 

23: 名無し 2001/07/07(土) 17:21
私はこういう問題は良い問題と思う。
歴史を事実の暗記に終わらせないで、
個々に問題点を自分なりに考えるというスタイルはすきだ。
この先生はわたしにはよい先生にみえる。
さてわたしなりの答案は
##中国は何故皇帝が必要だったか?##
中国のような巨大な国は日本のように談合していては
まとまらない。巨大な権威をつくりだして、その権威に
よる命令により国を動かさないと動かない。ロシアも
同じ傾向がある。だだの凡人を皇帝にまつりあげるため、
その権威をしらしめるため、皇帝には巨大な住居つまり
宮殿や巨大なお墓が必要だった。あれはだだの無駄では
なかったのだ。おわり。

 

24: 名無し 2001/07/07(土) 18:07
>>23
ええとね、暗記であるのは「受験科目の世界史」であって、
歴史が暗記でないなんてのは、少しでもまじめに勉強した人には当然のことなのだよ。
>個々に問題点を自分なりに考えるというスタイルはすきだ。
考えさせるというスタイルは、別にかまわない。
この設問がドキュソなのは、前も書いたけど、
「中国の歴史が皇帝の存在を必要とした理由」というような問題設定の仕方なんだよ。
要・不要とか、善・悪とか、得・損とか、そういう価値判断というのは歴史を研究する上では慎まなくちゃいけないことなんですよ。
仮に、この教授がこのテーマで論文書いて、学会に発表したら誰からも相手にされないよ。
商学部のパンキョーだからといって、無神経にこういうレポート書かせることにあきれてるんですよ。
蛇足ながら、あなたの解答も歴史をあんまり勉強している人の答えとはいえないですね。

 

27: 名無し 2001/07/07(土) 21:38
>要・不要とか、善・悪とか、得・損とか、そういう価値判断というのは歴史を研究する上では慎まなくちゃいけないことなんですよ。
良く解釈すれば、この問題、そんなこと要求してない。なぜ必要としたか書きゃいいんでしょ?
結果には理由がある筈だと考えれば、皇帝を必要とした理由を書きゃエエだけの話。
その先生が左なのかどうかは知らんが、皇帝をどう捉えていようとも論理として筋道さえ通っていればいいんじゃないの?

 

28: 名無し 2001/07/07(土) 21:54
23の追加
最近で考えても毛沢東とか鄧小平は
現代の皇帝とも言える。
こういうカリスマがでてくるのは
偶然ではない。国家が英雄を要してるのかもしれない。

 

25: 名無し 2001/07/07(土) 19:45
「皇帝」を一般化して king of kingsと解釈し、
「なぜ西欧みたいに分裂せずに、巨大国家が続いたのか」
という設問にして考えたら、へんてこな問いではないね。
むしろオーソドックスで、この板でも繰り返し出る問題になる。

 

26: 名無し 2001/07/07(土) 20:30

>>25
う~ん、五胡十六国、南北朝、五代十国という具合に、
3世紀末から10世紀にかけては分裂しまくっていたような。

近いところでも、1930年代までは地方軍閥の時代だったわけだし。

っていう具合に、こういう設問だと議論が発展していくわけですな。

 

29: 名無し 2001/07/07(土) 22:50
なんかみんな答えようとしていないから、
古代黄河は毎年のように反乱していたから
灌漑工事のため強い指導者を必要としていたという話を
読んだ覚えがあります(でもそうすると、古代中国は二つの文明
がくっついた文明のはずだから南の方の文明は強権てきでなかったかも)

 

30: 名無し 2001/07/07(土) 22:53

>>29
統一時代と同じくらい分裂時代も長く、20世紀に至っても
地方軍閥による群雄割拠があったことも考えに入れないと。

あと、黄河の灌漑は春秋・戦国時代のような分裂時代にも
大々的に行われていたし。

 

31: 名無し 2001/07/08(日) 00:02
>>30
そうですねそうすると1の教授の出した課題が間違っている事になるね
逆説的に、なぜ西洋が皇帝のような絶対的権力者を必要としなくなったかを書いたら?

 

32: 名無し 2001/07/08(日) 00:29
黄河の話は
ナイル川とピラミッドをつくった王権の話の
焼き直しにも聞こえるが
こういうことは、共通性があるのかもしれない。

 

33: 名無し 2001/07/08(日) 01:00

>>31
>逆説的に、なぜ西洋が皇帝のような絶対的権力者を必要としなくなったかを書いたら?

既に、神が存在するから。

 

37: 名無し 2001/07/08(日) 03:26
>>32
関係アリアリでしょう、4大文明と呼ばれるものは
すべて大河のほとりに出来ています、ただ単に、
農耕に楽で人が集まるからだけでなく、そのための争いや
灌漑施設などに強いリーダーシップが必要で、そこから貧富のさや
文明が出来たんでしょう
>>33
同じ様な神はイスラムにも存在します
やはり古代ギリシャ ローマ 近代ヨーロッパの民主主義が世界史の
中で異端で、中国のような世襲制の国家のほうがよくある
ケースのようなきがします

 

38: 名無し 2001/07/08(日) 03:30
>>37
民主主義と世襲制を対置させたらあかんでしょ。

 

34: 名無し 2001/07/08(日) 01:42
逆に考えると、
「皇帝が存在しなかったら中国の歴史は成り立たない」ってことにならない?
これは、中国とはどういう概念か、ということになるのでは?
つまり、匹夫から統治者に至るまで「天下」があまねく支配されることが
理想の状態であり、天下を治めるのは「天命」を受けた「天子」=皇帝であるという
ドグマが存在したから、って答えじゃダメか、、、?

 

35: 名無し 2001/07/08(日) 02:26
>>34
そのドグマは皇帝が広めたんだろうが。循環論だぞ。

 

36: 名無し 2001/07/08(日) 02:33
皇帝がひろめたわけじゃないね。いくらなんでも。

 

39: 名無し 2001/07/08(日) 04:52
>>4 文官が重んじられる理由は一言でいえば儒教ということだけど、より深く知りたければ『講座・比較文化第二巻 アジアと日本人』(研究社、昭和52年)のなかの岡田英弘「真実と言葉」が参考になるかも。表意文字しかもたない漢語の特殊性が「漢字の使用に熟練することが、政治家・官僚の資格の最初にして最後」(岡田)という事態をもたらしたという。岡田の言説にはちょっとついて行きづらいものもある中ではこれはマトモだと思う。

 

40: 名無し 2001/07/08(日) 05:52
灌漑を専制権力確立の要因とする見方は中国についてはアメリカの中国研究者、ウィットフォーゲルの水力社会論ですね。彼の「東洋社会の理論」参照。
あと、北方や西域の遊牧民族と農業民の漢民族社会との抗争も関係あると思うけど。

 

42: 名無し 2001/07/08(日) 22:03
中国古代社会の内部構造から専制体制を考察したものには足立啓二「専制国家史論」(柏書房 1998年)がある。

 

43: 名無し 2001/07/08(日) 22:40
日本も西ヨーロッパも中国も同じ社会構造だと思ったら「専制国家」の成立がわからなくなるのでは?足立啓二の「専制国家史論」は中国に皇帝が出現する専制国家成立するには①長期にわたる戦乱による上からの社会編成と②自立した小経営が成立したからだと言っていたぞ。
日本は唐を手本に国家体制作り上げようとしたが、中国では何百年にもわたってされたことを、日本は弥生時代からわずか300年くらいでしようとしたことが、律令体制が破綻した原因だと。
宮崎市定は専制国家と封建社会を封建社会が成立するのは文明の辺境だったと言っていたような。専制国家をまねて周りが国家体制を作り上げようとしたとき、それがあまりに急激だったので本来の専制国家ではなく封建社会へとなったと思われる。ローマ帝国に対するゲルマン社会。中国に対する日本。中国の歴史に皇帝が出現し続けたのは中国の社会の仕組みが皇帝を頂点とする専制国家に依存するしかなかったと言っている。
専制国家と封建社会との差は自律した団体があるかどうかだが、足立氏はそのような団体は存在しなかったといい(誤読か?)西洋のギルドや日本の楽市楽座に当たる中国の「行」は国家権力のお墨付きなしではまとまりが付かなくてとても商人たちの自律した団体ではないそうだ。
そのような自律した中間団体を長い年月をかけて潰してきたからこそ、中国社会が皇帝を生み出し続けたのではないかと思う。儒教の影響は後世のことであり、皇帝が出現した秦は法家だし、前漢初期は儒家よりも道家の政治家の方が重んじられてるし、儒教を国教とした前漢の武帝の時代には有力な道家の政治家がいるしな。

 

44: 名無し 2001/07/09(月) 00:47
中国は専制国家と同じくらい
分裂国家の時代がある由。
分裂時代とは、中国が非専制でやれるかの
テスト時間で、やっぱりダメとなって
また専制になるのか?

 

45: 名無し 2001/07/09(月) 06:20
>>34で言っていることがマトモとおもわれ。
問題はなぜドグマが存在したか、だな。

 

46: 名無し 2001/07/10(火) 01:16
分裂時代だから専制ではないとは言えないのでは?分裂時代の各国家も多分に専制的だと思うが。

 

47: 名無し 2001/07/10(火) 03:00

>>1 単品で「皇帝」だけ取り出すと論点が曖昧になるかもしれません。政権内における皇帝とそれ以外の勢力(随唐以前なら門閥貴族、宋代以降なら科挙官僚)との関係から考えたらどうでしょうか?皇帝権力の存立基盤がどこにあったのかという点もあわせて考えてみる必要があるでしょう。「東洋の歴史」という講義題目だけではどういう授業をしているのかは分かりませんが、中国を勉強する上で「皇帝」の有り様は最もさけては通れない道だと思います。頑張ってみてください。

>>43 足立啓二氏の著作については、中国史研究会編のもの(『中国専制国家と社会統合』など)を参照すると分かりやすいかもしれません。序論で、中国史研究に対するスタンスが表明されています。(興味があればのはなしですが)

>>44 分裂と統一は非常に難しい問題だと思います。私見では支配層をどのように組織し、運用していくかが関わってくるかもしれません。

>>45 殷周交替の時の「易性革命」以来の蓄積では?「禅譲」とはいってもあくまでも後付けなので、正統論として各王朝で「歴史」を書いていく際にどーしても必要と感じたのでしょう。

 

49: 名無し 2001/07/10(火) 11:03
皇帝になるには天命を受けたものならば民族は関係ない。
ぶっちゃけた話日本人でも中国の皇帝になれる。
もちろん実力で皇帝になった後に「俺には天命があった」
というわけですが。
多民族国家なので前王朝倒すことに強力な正当化が必要だったから?

 

50: 名無し 2001/07/10(火) 11:30
多民族国家という指摘は
なにか重要なキーワードの気がしまうね。

 

51: 名無し 2001/07/10(火) 13:29
みなさんたくさんの書き込みありがとうございます。
最初はイヤイヤ調べてたけど、最近は結構興味が湧いてきました。
>>47
僕も最初は「東洋の歴史」と聞いて朝鮮半島と中国の関係なんかを
勉強するのかな、と思っていたんですが、実際やってるのは科挙の話だけ。
全13回の講義すべて科挙です。よくそんなにひとつのネタだけで授業できるなぁ
と思ってしまいます。問題は授業とは何ら関係ありません。大学の般教なんて
そんなもんなのかなぁ。

 

52: 名無し 2001/07/10(火) 13:52
こう考えたらどうでしょう?科挙が社会的流動性を高めたひとつの要因であった、と。つまり、試験さえ受かりさえすれば、高級官僚への道まっしぐらなわけです。ただ、当然科挙をトップ合格しても宰相になれるという保証はありませんが。。その科挙(3回にわたる試験)の最後には、ご存じの通り「殿試」がありました。そこでは、彼らは皇帝によって官僚としての地位を保証されるという流れになっていたようです。中国に普遍な皇帝像も重要かと思いますが、科挙受験者からみた皇帝像を描き出してみるのも面白いかも知れませんね。

 

最新記事

© 2024 知識の城 群雄割拠 Powered by AFFINGER5